【書評】人を操る禁断の文章術 | メンタリストDaiGo著 コンサルタントが読んでみた

【書評】人を操る禁断の文章術 | メンタリストDaiGo著 コンサルタントが読んでみた

こんにちはフィリップです。

この記事は、以前から普段から文章を書く人へのテクニックが詰まっているとお勧めされてきた、メンタリストDaiGo著「人を操る禁断の文章術」の遂に読んだので、そのサマリーと備忘録となります。

本書籍の自分なりの結論を先に記載すると、


ペルソナに対し、ライティングの前に徹底的にマーケティング戦略を立てろ

です。理由をこの下にまとめていきます。 また、本記事は以下の想定読者を対象としております。

せっかく見にきていただいた皆さんの小さくても一助になれば幸いです。


# 想定読者

この書籍を読むにあたり、僕のフィルタを通して要約しているので以下の項目に当てはまる人を想定読者としています。

  • コンサル業界、およびコンサル業界に興味ある人
  • プレゼンを頻繁に行う(=プレゼン資料を頻繁書く)人
  • 提案書を頻繁に書く人
  • ブログを書く人
  • UI/UXをデザインする人
  • リモートワークでテキストチャットを多く行う人

# 書籍の紹介

今回まとめた書籍についてAmazonリンクを貼っておきます。 興味がある方は読んでみてください。




# イントロダクション


文章の魅力とは、一度書いてしまえば、半永久的にプロモーション効果を発揮する資産となることである。

# 行動を促す文章とは

読み手に行動を促す文章はもちろん、伝わる文章ではなく、読み手がしたくなる文章を書くことです。

文章は伝えたいことを並べ、詳しい情報を与えて十分に説明されていたからといって、読んだ人の心が動くものではありません。 では、どのような読み手の行動を促せるのでしょうか。

本書籍では、その方法は以下3つの構成で説明しています。

  • 読み手に行動を促す方法
  • 読み手の心を引きつけるトリガー
  • 魅力的な文章を書くテクニック

要約すると、行動を促したい読み手のペルソナを洗い出し、さらに個人が特定可能であれば趣味趣向などに刺さるように心理面を踏まえて事前に文章を設計し、人間心理を刺激するような文章を書きましょう、といった内容が手を替え品を替え出てくる書籍になります。



# 読み手に行動を促す方法


# 伝えたいことを1つに絞ること


心を動かすエンジンは相手の中にしかなく、文章はそのスイッチを押すための道具に過ぎません。そして、スイッチは指先1つで押せるように、文章もまた、短く、説明しすぎない簡潔なもので良いのです。

注力すべきは、メッセージの純度を上げて、よりクリティカルな洗練された1メッセージのみを伝えることです。

具体的な取り組みとしては、デザイン思考などで用いられるキーワードである「ペルソナ」を定義します。 定義したペルソナを読み手とし、どのようなメッセージが刺さるのかを徹底的にリサーチを行い、質だけでなく読み手の最適な情報量に、アウトプット量を調整することが必要です。

# 体裁にこだわりすぎない


当たり障りのない文章では人の感情を掻き立てづらい。

理由はシンプルで、体裁にこだわりすぎると読み手の感情にクリティカルに刺さる表現が抑えられてしまうからです。

体裁を過度に意識することはやめ、クリティカルな表現を行った上で読み手の想像力を刺激するような観点を持つことが重要です。
本書で面白いと思った表現は読み手に対し、話しかけるように記載することで共感性の高い文章を作成することがコツ、という文章です。 思い返すと確かに友人や知り合いに何かの面白さを伝える時、最大限魅力を伝えられるように、体裁にこだわらない口語的な表現を行うことが多いです。

# 読み手の欲求から文章を逆算する


誰もが「いいね」と思う文章よりも、むしろ特定の人の胸に刺さる文章を書く。

ランチェスターの戦略に近しい考え方です。 注意したいこととしては、自分の読ませたいことを考えて書くばかりで、読み手への意識が欠如してしまうことです。

文章はきっかけとして、読み手の感情・欲求に訴えかけることで、想像力を膨らませてもらえる、そんな文章を考えます。

自動車販売の例を挙げると、車を購入してくれた後、誰といつどこへいくのかまでリーチできるような文章を推敲していくことが重要だと思います。



# 読み手の心を引きつけるトリガー

心を引きつけるきっかけをフレームワーク化して7要素紹介されています。 まとめると読み手の興味や欲求を刺激するような文章、または深い共感を得るような文章をペルソナ分析を通じ行っていきましょうといった内容です。


  1. 興味を刺激
  2. 本音と建前の理解
  3. 悩みを満たす
  4. 損得感情に訴える
  5. 同調欲求に訴える
  6. 承認欲求に訴える
  7. 特別感と希少性
※原文から一部改訂

各項目の説明を記載します。

# 興味を刺激

この項目は直感的に理解しやすいかと思います。
コミュニケーションやSNSなどの情報から読み手のパーソナルな趣味趣向を引き出して文章展開の起点する方法です。

# 本音と建前の理解

本音と建前は、本来こうでありたいという理想と実際の現実の狭間で揺れる人間心理で、本音はロジカル・本音はエモーショナルな傾向があるようです。

トリガーとして読み手を引きつけるためには、本音と建前を切り分け、その両方を理解・尊重することが重要とあります。

例えば友達にお悩み相談をするときに、本音と建前があるかと思いますが、建前をしっかりと尊重してくれた上で、その中の本音に対し理解を示してくれると嬉しいですよね。

# 悩みを満たす

ある種お決まりの訴求方法かと思います。 本書ではHARMという形でフレームワーク化して紹介されています。以下の頭文字をとっているみたいです。

  • Health
  • Ambition
  • Relation
  • Money

Ambitionは将来の夢、願望といった解釈がされています。転職などもこのトピック。 この4つの要素に、年齢や性別といった軸を掛け合わせ読み手へ訴求します。

# 損得感情

人間の、メリットだけ見せられても不安、デメリットを知った上で評価したいという当たり前の感情に訴求する方法です。
これも当たり前の話ですが、メリット>デメリットとなるようにメリットを後半パートにもってくるなど見せ方の工夫は必要です。

# 同調欲求

こんなキャッチコピーです。 「同期の○○さんは、もう始めていますよ」

この章で面白かったのが美魔女を例にしてマーケティング戦略の話です。 以下に引用させてもらいます。

新しい天然の炭酸水を売り込むとして、まず行うのは天然炭酸水を選んで飲んでいる人たちについて調べることです。彼らがどんな好みを持ち、どういう集団なのか。そこに新発売の天然炭酸水を売り込みたい層との共通点はあるのか。美魔女と結びつけるなら、炭酸成分が血行を良くして、肌を健康に保つという点をアピールしながら、一方でセレブが愛飲するのは同じ炭酸水でも天然炭酸水だという情報も加えていく。

それで出来上がったキャッチコピーも僕は好きです。

「いつまでも肌がきれいなセレブたち。その秘密は『水』にありました」


# 承認欲求

Instagramのいいね数、Twitterのフォロワー数などが良い例です。

特に、コミュニケーションでは、

  • こんなの初めてでした
  • あなたのおかげで変わりました
  • 憧れます

などがキラーフレーズとして紹介されています。 ツッコミどころなく納得です。

# 特別感と希少性

特別感 + 希少性 = 最強

特別性と情報の秘匿性のダブルパンチで表現しましょう。

以下は引用はダブルパンチ例文です。

バーゲン開始72時間前から半額です。ただこの情報は、当店での購入回数が5回以上の特別なお客様にのみお知らせしております。一般のお客様には公開されておりませんので、ご内密に


# 魅力的な文章を書くテクニック

心を引きつけるきっかけをフレームワーク化した7項目が紹介されています。 まとめると読み手の興味や欲求を刺激するような文章、または深い共感を得るような文章をペルソナ分析を通じ行っていきましょうといった内容です。


  1. 書き出しははポジティブに
  2. 意図をなんども繰り返す
  3. 話しかけるように書く
  4. 上げて、下げてまたあげる(ドラマ性)
  5. 追伸をつける

このフレームワークの中で一番興味深かったのが、項番3です。 文章化する前の設計図の段階で、落語のように一人二役での掛け合いでのやりとりの形で、相手を説得する文章を考え、その文章を調整して仕上げるというものです。


# 最後に

感想としては、読めば当たり前のことかもしれませんが、マーケティングに通じるノウハウがロジカルに整理されてまとまっているように感じました。 この辺りがDaiGoさんの人気の秘訣なのかなといったところでこの記事は終わりにします。

では😌



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Philipp
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